dr100の一の宮・百寺巡礼・続百名城旅日記

百名城、百名橋、百名建築、百名公園、桜の名所百選、東京23区内一丁目一番地などを訪問しました。一の宮、百寺巡礼、続百名城も完訪。発祥の地、見学施設(博物館、記念館など)、寺社仏閣の御朱印もやっています。皆様のコメントが励みになりますので、よろしくお願いいたします。

番外エッセー その4

今月は調子に乗って写真をどんどんアップしてしまったので「はてなブログ」の容量がいっぱいになって、これ以上写真がアップできなくなってしまいました。文章ならアップできるので、いつもの旅行記ではなく、地元の医師会雑誌に掲載していただいている「Dr100の旅のあれこれ」というエッセーの転載を月末までの数日間続けますのでよろしくお願い致します。

Dr100の旅のあれこれ Vol.4                <飛行機事情、etc・・・ づづき>
 前回は、遅れた客が機内の客の痛い視線を浴びながら機内に入ってくるところまで書きました。機内の前方にはアッパークラスの広い席があり、乗るも降りるのも優先的に先にしてもらえます。エコノミーでもお得な席があります。いわゆる「お見合い席」です。非常口の席です。足元は広々、離着陸時にはこちら側を向いて座っているCAのお姉さんと「お見合い」のような位置関係になるのでこのように呼ばれます。着席すると非常時に脱出の手伝いをするか否かの確認を求められます。予約時にパソコン上で関まで指定して予約できるので、私はこの席を愛用しています。話がそれました。飛行機の出発時間は迫っています。最後の乗客が機内に入ると、ドアが閉まります。「客室乗務員はドアをアームドにしてください」等のアナウンスが流れ、ドアがしっかりと閉められます。全員が着席すると、飛行機のタイヤ止めが外されて、トーイングカーでプッシュバックが始まります。このタイヤ止が外される時刻が、時刻表上の飛行機の発時間になります。電車のように1分単位ではなく、5分単位です。普通はドアクローズからプッシュバックまではスムーズに行われるのですが、某LCCで沖縄に行ったときは20分ほど待たされました。アナウンスによると、受託の荷物がまだ積みきれていないとのことでした。まだ路線開設から日がたっていなかったのですが、オペレーション(段取り)の悪さを感じます。飛行機は自力でバックできない(逆噴射をすればできないことはないけど、普通はやらない)ので、トーイングカーで広いところまで後ろに引っ張ってもらった後、トーイングカーとの連結を外していよいよ滑走路に向かいます。前の方に進むのはジェットエンジンをふかして進むのですが、タキシングといいます。地方の空港だと飛行場の構造が単純なのでそんなに長い距離をタキシングしませんが、羽田空港などは構造が複雑で、特に新しくできたD滑走路などは、10分以上かかるのではないでしょうか?ちなみに、D滑走路の南端は人口の地盤ではありますが、大田区最南端にして、東京23区最南端の地点です)。やっと滑走路の端に着くと、いよいよ離陸ですが混んでいる時などはずらりと飛行機が並び、またされます。地方の空港から羽田空港まで飛ぶ日曜日の夜便なども、ほかに飛行機はいないのに待たされます。そんなときは「今、離陸すると羽田の着陸のピークにぶつかるので、羽田の管制塔から後15分後に離陸するようにとの指示が出ています」といった内容の機内アナウンスが流れます。飛行機は空の上では目的空港までは渋滞がないので、こういう形の調整が行われるのです。そんなこんなでいよいよ離陸です。エンジン全開の加速は自動車では絶対に味わえない迫力があります。30秒から45秒ほどで期待はフワッと浮き上がり、グングン上昇を続け、眼下には海や工業地帯などが見え、窓を水平線、地平性が斜めに横切っています。羽田空港から西に向かう場合、まっすぐ西に向かえばいいのですが、米軍の立川空域が立ちはだかっているため東京湾上空で東へ向かって上昇しながら右旋回して富津岬三浦半島のコースをとることが多いです。巡航高度に達すると水平飛行になります。巡航高度はエベレストより高い高度10000メートルほどなのですが、なぜこんなに高いところを飛ぶかというとジェット機の場合、空気抵抗が少ない(高度が高い)ほうが効率よく前に進めるのですが、あんまり高度が高くなりすぎると今度は空気が薄くなりすぎて燃料がうまく燃えずジェットエンジンの効率が下がるので、高度10000メートルが両者の折り合いが良い高度なのです。所定の高度に達するとジュン同速度で目的地に向かって飛び続けます。飛行機の巡航速度は大体時速800キロ〜追い風に乗れば1000キロぐらいなのですが、時速1000キロというのは1秒で約300メートル進む猛スピードです。水平飛行に入るとシートベルトサインが消え、あちこちの座席からシートベルトをはずす「カチッ」という音が聞こえますが、いつ乱気流やダウンバーストに巻き込まれるかもしれないのでシートベルトは外さない方が賢明です。安定に飛行している時はいいのですが、機長から「これから気流の悪いところを通過するのでシートベルトをしてください」とのアナウンスがながれ、実際に期待が一挙に何十メートルも落下するようなエアポケットに入り手に冷や汗が出ることがありますが、おいてあるものが浮き上がるような急落下には幸いにして遭遇したことはありません。国内線ですと、このあとワゴンがやってきて飲み物のサービスがあります。冷たいお茶、ホットコーヒー、アップルジュースなどが無料で頂けるのですが、最近進出著しいLCCではすべて有料(水も!)となっています。ドリンクサービスの後は物品の販売がつづきます。飛行機の中で買い物などする状況が思い浮かばないのですが、先般、クリスマスのころに沖縄から帰ってくるJALの便で妻に衝動的に長財布を購入しましたから、ある程度の需要はあるのでしょう。目的地の空港の直線距離にして200キロぐらい手前で再びシートベルト着用のサインが点灯し、着陸態勢に入ります。羽田〜札幌便なら函館上空あたりです。西から羽田に帰ってくる便だと大島上空手前ぐらいでしょうか。西からの便は所要時間の面で損をしています。先ほどの米軍立川空域の影響で直線コースが取れず、御前崎伊豆半島=〜大島〜九十九里〜房総半島を西に横断〜木更津〜東京湾〜羽田という、反時計回りの迂回コースを取らざるを得ないからです。でもそのおかげで、窓から眺める東京湾上空からの夜景は最高です。ディズニーランド、東京湾、新宿のビル群etc.・・・。夜、羽田に着く便を予約する時は、進行方向右の窓際の座席を指定しましょう!
「旅のあれこれ」といいながら、飛行機の話からなかなか前へ進まず申し訳ありませんが、とりあえず「Dr100の旅のあれこれ Vol.4」の筆じまいとさせていただきます。