総武線の平井駅から2キロ近く北に歩きます。駅から最も遠い23区の最果てかもしれません。地図で見ると旧中川がクルリと右に回って荒川の近くで盲端に終わっているように見えますが、実際は木下川水門で荒川につながっています。大きく蛇行しながら南へ流れ、江戸川区小松川の荒川ロックゲートから、ふたたび荒川へ合流するのです。川の向こう側には「かつしかハープ橋」が見えます。首都高速中央環状線の綾瀬川と中川の合流地点にかかる橋で、世界初の曲線斜張橋であり、さらにその曲線はS字を描き、路面には勾配もあるため、複雑な立体構造をしています。48本のワイヤーが織り成す姿は美しく、楽器のハープに見立てて公募によりその名がつけられました。