新型コロナのために東京都のみならず、千葉県、埼玉県もが緊急事態宣言が発令されたのは8月2日です。予定では9月12までなのですが、陽性患者が多数のままなので、さらに延長されそうです。しばらく遠出を我慢していたのですが、外出好きの千葉県在住dr100はそろそろ限界です。隣の埼玉県にある神社の参拝ぐらいなら大丈夫なのかな?と思って千葉県のHPを見ると「都県境を越える移動は、一都三県内であっても生活に必要な場合のみ!」と書いてあります。文末に「!」がついているので、千葉県も相当本気みたいです。警告文の後半に関して、神社の参拝が生活に必要かというと、ちょっと苦しいです。そうなると、前半の「県境を越える移動」に関して何とかクリアすれば、千葉県から埼玉県に参拝に行けそうです。なんとか都県境を越えずに移動する方法を発見したので、千葉県の自宅から埼玉県三郷市の高須香取神社を目指しました。
常磐線、東武野田線、総武線を乗り継いで本八幡へ。本八幡からバスに乗り、行徳橋南詰で下車。
東京都と千葉県の都県境は常識的に考えれば北は松戸付近から南は江戸川河口まで連続した線で区切られているものと考えがちですが、実は江戸川と旧江戸川の分岐する江戸川水門付近は、都県境が途切れているのです。なぜそうなっているかというと、1919年の江戸川放水路の建設により川の流れと県境が一致しなくなったからで、中州の所有を双方90年以上も譲らず、結局境界未定地として今に至るわけです。
バス停から江戸川水門に向かって歩くと、確かにここが「千葉県市川市行徳」なのだという、国土交通省の立てた看板があります。
その先の江戸川水門の上にかかる歩道を西に向かって歩くと・・・
千葉県から東京都に都県境を越えずに移動することに成功しました。国土交通省の立てた看板には、確かに「江戸川区」と書いてあります。
バスを3本乗り継いで(小岩駅と金町駅で乗り継ぎ)、水元公園にある桜土手停留所へ。このすぐ先、バスなら次のバス停との間に東京都葛飾区と埼玉県三郷市の都県境があります。
東京都と埼玉県の都県境は常識的に考えれば東は松戸付近から西は雲取山まで連続した線で区切られているものと考えがちですが、実は葛飾区と三郷市の境、水元公園付近で、都県境が途切れているのです。なぜそうなっているかというと、将軍吉宗の時代に掘削された小合溜という水害を防ぐ人工池の領地の帰属が、葛飾側と三郷側で争いになっており、江戸時代から双方とも譲らず、結局境界未定地として今に至るわけです。
桜土手バス停から西へ歩くと見つけた住居表示は葛飾区でした。
でも、水元公園にある「ふなばし」という小さな橋を北に渡ると・・・
東京都から埼玉県に都県境を越えずに移動することに成功しました。住居表示は、確かに「三郷市」と書いてあります。
「ふなはし」から徒歩7分ほどで高須香取神社に到着。千葉県から埼玉県まで、都県境を越えずに無事に到着できた感謝をしました。
あとは帰るだけです。帰りの県境はどうしたのですかって?堂堂と越えましたよ。帰宅できなければ生活できないのだから、「生活に必要な場合のみ」はクリアしており、胸を張って都県境を越える金町駅行きのバスに乗車しました。